小学校の単元テスト、いつ返す?「返却15分+授業30分」の具体的な進め方

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小学校の単元テストを終えた後、意外と悩ましいのが「いつ、どうやって返すか」という問題です。

テストを返すだけなら、数分で終わるかもしれません。でも、間違えた問題を確認させたり、分からなかったところを教え直したりすると、あっという間に時間が過ぎます。

一方で、次の単元にも進まなければなりません。

「テストを返すために45分使う?」「返却だけして、すぐ次の単元?」「間違い直しは、いつやるの?」

今回は、そんな疑問に答えるため、**「テスト返却15分+次の学習30分」**という45分授業の組み立て方を考えてみました。

時間配分だけでなく、15分で終わらなかった場合や、返却後の30分をどう使うかまで具体的に紹介します。

※15分は全国共通の標準時間ではなく、学校の運用や児童の実態に応じた調整が必要です。

目次

そもそも、単元テストはいつ返す?

まず考えたいのは、テストの実施日と返却日の関係です。

例えば、小学4年生の算数で一つの単元が終わったとします。学習内容を確認し、単元テストを実施。その後、教師が採点して返却するという流れです。

ここで迷うのが、返却を優先するか、次単元を進めるかという判断です。

一つの運用案として、採点が正確に終われば、次の同教科の授業で返却することを目指す方法を考えています。

テストを受けてからあまり時間が空かないうちに、間違いを確認できるようにしたいからです。ただし、これは絶対的なルールではありません。採点や確認に必要な時間、時間割、次単元の学習内容などによって判断します。

例えば、翌日の授業が重要な実験や一連の活動を伴う場合、途中に返却を挟まない方がよいこともあります。

大切なのは、「早く返すこと」そのものではなく、返却を子どもの学びにつなげることです。

返却に45分は必要? まずは15分で組み立てる

単元テストの返却で45分すべてを使うこともできます。しかし、毎回それだけの時間を確保できるとは限りません。

そこで、まずは返却と基本的な振り返りを15分に収めるモデルを考えます。

返却15分の時間配分

時間活動教師の仕事
0〜3分答案を返す配付し、点数や採点の確認方法を伝える
3〜7分共通の誤りを確認つまずきが多い問題を一つ程度取り上げる
7〜12分個人で間違い直し子どもの状況を見て必要な支援をする
12〜15分類題を一問解く学び直した内容を使えるか確かめる

ポイントは、15分ですべての間違い直しを終わらせようとしないことです。

間違いが少ない子もいれば、じっくり確認する必要がある子もいます。全員が同じ時間で直し終わることを前提にすると、かえって無理が生じます。

共通するつまずきを短く確認し、まず自分で直せるところに取り組む。その後、もう一度解けるかを確かめる、という構成です。

なお、問題数や答案の枚数、学級の人数によっては、返却だけで3分以上かかることもあります。事前に配付順を整える、類題を絞るなどして、実際の時間に合わせて調整します。

教師の声かけはどうする?

最初に、返却の目的を伝えます。

「テストを返します。今日は点数を見るだけで終わりではありません。できるようになったところと、もう一度練習したいところを見つけましょう」

共通の誤りを確認するときは、特定の子の答案を取り上げるのではなく、教師が作成した誤答例を使う方法もあります。

「この問題、どうして間違えやすいんだろう?」

「次に同じような問題が出たら、どこに気を付ける?」

間違いを責めるのではなく、考え方を整理する時間にします。

また、点数を周囲に見せたり、友達同士で点数を比べさせたりする必要はありません。答案の扱いには十分配慮します。

5分で間違い直しが終わらなかったら?

ここは、実際に運用するときに特に考えておきたいところです。

例えば、算数のテストで5問間違えた子がいたとします。5分で全部を解き直すのは難しいかもしれません。

そんなときは、次のように進めます。

① まず自分で直せる問題を確認する。

計算ミスや問題の読み違いなど、自分で気付いて直せるところから取り組みます。

② 考え方が分からない問題を見つける。

どこで止まったのかを確認します。自分で説明することが難しければ、印や短い言葉で示しても構いません。

③ 必要な問題を次の時間につなぐ。

残りは別途時間を確保して取り組みます。授業の始め、個別支援の時間など、学校の運用に合う形を選びます。

教師は「全部直したか」だけでなく、「できなかったことが、少しでもできるようになったか」を見たいところです。

ただし、分からない問題をすべて家庭学習に回すのは避けたい方法です。授業で理解できなかった内容には、学校で再び教えたり、考え方を確認したりする機会を確保します。

残り30分はどう使う? おすすめは3パターン

15分で返却した後、残るのは30分です。

ここで何をするかを決めていないと、次の単元を少しだけ始めて、途中でチャイムが鳴ることも考えられます。

そこで、30分の使い方を三つ用意します。

パターン① 次単元につながる復習をする

次の単元を始めるために必要な既習事項を確認する方法です。

例えば、次の学習で小数の計算を扱うなら、それまでに学習した位取りや計算の仕組みを短い問題で確かめる、といった活動が考えられます。

新しい内容を無理に詰め込まず、次時の学習に必要な理解を整えることが目的です。

パターン② 前単元をもう一度教える

テストの結果から、共通するつまずきが見つかった場合です。

例えば、面積の計算はできても、なぜ「たて×横」で求められるのか説明できない子が多かったとします。

その場合は、1cm²のマス目を使って式の意味を確認するなど、つまずきに応じた再指導を行います。

同じ問題をもう一度解かせるだけでなく、どこで考え方がずれたのかに合わせて教え直すことが大切です。

パターン③ 次単元の導入を30分で完結させる

次単元への準備ができていて、30分で一区切りつく学習なら、新しい内容に進むこともできます。

例えば、具体物を見て予想したり、今までの学習との違いを考えたりする導入活動です。

ただし、本来45分かけて扱う内容を、無理に30分へ縮めるわけではありません。

「今日は新しい問題と出会い、考えを持つところまで」といった形で、30分として学習が成立する目標を設定します。

逆に、45分全部を返却と復習に使ってもいい

ここまで「返却15分+次の学習30分」を紹介しましたが、毎回この形にする必要はありません。

テストの結果から、大切な内容に共通のつまずきが見つかった場合は、45分かけて教え直した方がよいこともあります。

例えば、次の単元の学習にも必要な考え方が十分に理解されていないなら、先にそこを確認するという判断です。

私が大切にしたいのは、15分という数字ではなく、子どもの理解に合わせて時間配分を変えられることです。

最初から「絶対に15分で終える」と決めてしまうと、本当に必要な学び直しの時間を削ってしまうかもしれません。

新任教師が忘れたくない「年間指導計画」の確認

もう一つ、授業時間を考えるうえで忘れたくないことがあります。

それが、年間指導計画との整合性です。

単元テストの実施時間や返却時間を、年間指導計画の中でどのように扱うかは、学校や採用している教材などによって異なります。

例えば、単元計画にテストの時間が含まれているのか、別途確保するのか。返却・再指導をどの時間に位置付けるのか。これらを確認せずに計画すると、同じ時間を二重に見込んだり、必要な授業時数が足りなくなったりするおそれがあります。

赴任後は、学校の年間指導計画、教科書会社の指導計画、テストの運用方法を確認しておきたいところです。

また、採点後の記録や答案の返却・保管方法も学校によって異なるため、校内の取扱いに従います。

テスト返却を「採点結果のお知らせ」で終わらせない

文部科学省は、学習評価を児童の学習改善や教師の指導改善につなげることを重視しています。

単元テストも、点数を知らせて終わるのではなく、何が身に付いていて、何を学び直す必要があるかを考える材料になります。

今回の15分モデルは、そうした考え方を普段の45分授業の中で実現するための、一つの独自案です。

最初から毎回うまく運用できるとは限りません。実際に使う際には、返却時間、間違い直しの量、児童の理解の状況を見ながら調整することが必要です。

まとめ|テスト返却も、立派な授業の一部

単元テストは、実施して採点し、返却すれば終わりというものではありません。

大切なのは、返した後に、子どもが何を学び直せるかです。

そのための選択肢として、次のようなモデルを持っておくと、授業の組み立てを考えやすくなります。

  • 返却と基本的な振り返りに15分
  • 残り30分で復習・再指導・次単元への導入
  • つまずきが大きければ、返却と再指導に45分

決まった時間配分を守ることよりも、何を学ばせたいのかによって時間を使うこと。

テスト返却の時間も、子どもが「次はできそう」と思える学びの時間にしていきたいものです。


参考資料

※本文の「返却15分+次の学習30分」は独自の運用モデルであり、文部科学省等が推奨する標準時間ではありません。

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